合同会社と個人事業主の「7つの違い」と「どちらにするのかの判断基準4つ」!状況に適した方を選ぶべし

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法人の形態にはいくつかありますが、その中でも合同会社は手続きが簡単で設立費用も抑えられるため、始めやすいのが特徴です。

一方で、そもそも法人を設立せずに、まずは個人事業主として起業するという選択肢もあります。個人事業主は開業届一つで始められるため、合同会社よりも手続きが簡単です。

この記事では、

  • 合同会社と個人事業主の7つの主な違い
  • 合同会社と個人事業主、どちらを選ぶか決める際の4つのポイント

について解説していきます。法人を立ち上げるべきか否かを迷われている方は、ぜひご一読ください。

合同会社と個人事業主の7つの違い

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合同会社と個人事業主の主な違いを、以下の表にまとめてみました。

合同会社個人事業主
開業・設立の手間自力なら7~10日くらいかかる開業届の提出のみ
社会的信用やや高め低め
節税の選択肢多い少ない
赤字の時の税金ありなし
責任の範囲有限責任無限責任
経理・事務作業の難易度自力では対応困難な場合もある自力で対応可能な場合が多い
社会保険への加入義務代表1人の一人会社でも強制加入任意。
ただし、適用業種かつ常時5人以上の従業員を雇用している場合は強制加入

ここからは上記の内容について、ひとつずつ詳しく解説していきます。

開業(設立)の手間と費用

  • 合同会社…設立費用は約10万円。定款作成や登記などの設立手続きが必要。
  • 個人事業主…開業費用は無料。手続きは開業届を出すだけでよい。

開業の手間と費用は合同会社の方がかかり、自力で進める場合は7~10日ほど要します。

【関連】合同会社を設立する流れと注意点を解説!自分でやると「大きく損」してしまう理由とは?

それに対して個人事業主は、費用がかからない上に開業届一つで始められます。

社会的信用

  • 合同会社…やや高い。個人事業主と比べると融資を受けやすい傾向にある
  • 個人事業主…低め。合同会社と比べると融資を受けにくい傾向にある

合同会社は株式会社ほどではありませんが、社会的信用は比較的高めとなっています。特に近年では有名企業も運営している形態であることから、社会的信用は年々高まっている傾向にあります。

一方、個人事業主は法人に比べると社会的信用が低めです。「法人でないと取引しない」という企業が一定数あることから、ビジネスを拡大する上での障害となるでしょう。

節税の選択肢

  • 合同会社…多い。経費の範囲、給与所得控除、10年間の赤字繰越など
  • 個人事業主…少ない。

節税の選択肢は、個人事業主よりも合同会社の方が多いです。合同会社が節税面で優れているポイントは以下の5つです。

合同会社個人事業主
経費計上の範囲広い法人に比べると狭い
適用される税金と税率法人税
最大23.2%
所得税
最大45%
給与所得控除の適用適用して自分への給与支払いが可能不可
家族への給与可能「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出すれば可能
繰越欠損金(赤字)の繰越期間10年間3年間

個人事業主では合同会社ほど節税の選択肢が少ないため、納税額が大きくなりやすい傾向にあります。

さらに赤字を計上してしまった場合、個人事業主では3年間しか繰越が認められていません。

節税面においては、合同会社の方が個人事業主よりも優れていると言えるでしょう。

赤字の際の税金

  • 合同会社…納税の義務あり(7万円の住民税)
  • 個人事業主…納税の義務なし

合同会社を含めた法人では、赤字の場合でも7万円の住民税が課せられます。

一方、個人事業主が赤字になった場合は納税義務が発生しません。さらに確定申告も不要です。

ただし、赤字で確定申告をすれば3年間の繰越欠損金の控除ができるため、将来黒字になった時に節税ができます。

個人事業主で赤字を出してしまったとしても、将来黒字になることを見越して、確定申告はしておいた方がいいでしょう。

責任の範囲

  • 合同会社…有限責任。出資額以上の責任を負う必要なし
  • 個人事業主…無限責任。全負債額の責任を負う

責任の範囲は合同会社の方が狭くなっています。

合同会社であれば負債を出してしまった場合、出資額の範囲内だけ責任を負えば大丈夫です。しかし個人事業主の場合、負債の全てに責任を負わなければいけません。

経理・事務作業の難易度

  • 合同会社…自力では対応困難な場合もある
  • 個人事業主…自力で対応可能な場合が多い

経理・事務作業の難易度で比較すると、合同会社の方が複雑です。

合同会社は財産を会社・個人とで明確に分ける必要があるだけでなく、社会保険の雑務も生じるため、個人事業主よりも事務作業の手間が生じます。さらに、法人税の扱いは所得税よりも複雑です。

そのため、ほとんどの合同会社は経理担当者を雇ったり、税理士事務所や会計士事務所へ経理を外注したりしています。

一方、個人事業主も経理や事務作業は生じるものの、自力で対応可能な場合が多いでしょう。ただし、個人事業主といえど売上が大きくなってきた場合は顧問税理士と契約するメリットの方が大きくなります

【関連】個人事業主が税理士と契約する意味はある?4つのポイントで判断しよう

社会保険への加入義務

  • 合同会社…代表1人の一人会社でも強制加入
  • 個人事業主…任意。ただし、適用業種かつ常時5人以上の従業員を雇用している場合は強制加入

社会保険の面でも大きく異なり、合同会社では代表1人の一人会社だとしても加入しないといけません。

合同会社の社会保険については以下の記事で詳しく解説しています。気になる方はぜひご覧ください。

【関連】合同会社は社会保険への加入は強制!加入手続きの流れと必要な書類を解説

一方、個人事業主の社会保険加入は基本的には任意加入です。

ただし、適用業種かつ常時5人以上の従業員を雇用している場合は強制加入のため、注意が必要です。

【引用】厚生労働省年金局「被用者保険の適用事業所の範囲の見直し」

適用業種等、詳しくは下記のリンクをご参照ください。

【参考】厚生労働省年金局「被用者保険の適用事業所の範囲の見直し」

合同会社と個人事業主、どちらを選ぶか決める際の4つのポイント

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事業を始めるにあたって、合同会社と個人事業主のどちらを選ぶべきかは、以下の4ポイントで判断しましょう。

  • 金銭的コスト
  • 創業者の人数
  • 従業員の雇用
  • 年間売上

ひとつずつ解説していきます。

金銭的コスト

設立時の金銭的コストは、合同会社は10万円ほどのかかるのに対し、個人事業主は0円で始められます。

合同会社を設立する際にかかる法定費用は以下の2つです。

内訳費用
定款認証印紙代40,000円
登録免許税60,000円
合計100,000円

手持ち資金に余裕がない状態で事業を始める場合は、個人事業主からスタートするのがおすすめです。

合同会社の設立費用については、以下の記事で詳しく解説しています。気になる方はぜひご一読ください。

【関連】合同会社の設立費用はいくらかかる?「法定費用」と「その他の費用」をそれぞれ解説

創業者の人数

創業者が2人以上いる場合は、合同会社を一緒に設立するのがおすすめです。

合同会社の下で事業を行うメリットは、事前にトラブルを防げることにあります。万が一に負債を出したときに生じる責任は「出資額の範囲内」と決められていることから、支払額で揉める心配がありません。

個人事業主同士で事業を立ち上げるのもいいですが、契約などをしっかりしておかないと、トラブルにつながってしまいます。

トラブルのリスクを抑えることを考えて、創業者が2人以上の場合は合同会社を設立してから、事業を進めるようにましょう。

従業員の雇用

従業員の雇用を検討している場合は、合同会社の方が有利に進められます。

合同会社は個人事業主よりも社会的信用が高い傾向にあるだけでなく、社会保険への加入義務もあるため、労働者側の目線でも安心して応募できるからです。

年間売上

年間1,000万円以上の課税売上高がある場合は、合同会社を設立するのがおすすめです。課税売上高とは、消費税がかかっている売上高のことです。

合同会社に消費税の納税義務が生じるパターンは以下の2つです。

  • 2年前の年間課税売上高が1,000万円を超える
  • 前年度上半期の課税売上高が1,000万円を超える

上記の条件の裏を返せば、設立から最大2年間は課税売上高に関わらず消費税納税の義務が生じないのです。

個人事業主の場合でも合同会社と同様に、年間売上1,000万円を超えたときに消費税納税の義務が生じます。

そこでおすすめなのが、年間課税売上高1,000万円までは個人事業主で頑張り、それを超えた段階で合同会社を設立するパターンです。

合同会社を設立すれば、課税売上高が1,000万円を超えた場合でも2年間は消費税納税が免除されるため、大きな節税になります。

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合同会社と個人事業主の違いについて説明しましたが、結論としては、事業を大きくするのであれば合同会社の方が有利に進められます。

その一方で、合同会社の設立方法について、不安に感じている方は多いのではないでしょうか。

大阪に拠点を置いているハートランド税理士法人では、合同会社の設立代行を承っています。

会社設立を自力で進めた場合は7~10日かかってしまうところを、ハートランド税理士法人に依頼していただければ、最短即日で対応可能です。

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