個人事業主の確定申告における経費を解説

個人事業主には、1年間で出た儲け(所得)とそれに対する税金を申告することが義務づけられています。それが「確定申告」というものです。

それでは、確定申告はどのような方法で行うのでしょうか?個人事業主と確定申告について、把握する必要のある経費や具体的な方法などをご紹介いたします。

個人事業主の確定申告における経費について

まず、個人事業主は1年間の売上と経費を記録しておく必要があります。この売上から経費を差し引いたものが「利益」となります。
そして、経費のなかには、確定申告の際に経費として認められるものとそうでないものがあります。個人事業主が確定申告の際に経費として認められるものは、事業活動においてかかったものであることが原則です。

それでは、いったいどのようなものが必要経費として認められるのでしょうか?

個人事業主の代表的な必要経費と上限

確定申告前に、個人事業主は支払った経費を確定する必要があります。個人事業主が必要経費として申告できるのは、事業を行う上で必要なものに限られています。

確定申告の際には、全部で19種類ある勘定科目に該当するものを申告します。
代表的なものとしては、仕事で使う備品の代金や接待などにかかった交際費、移動のためにかかった交通費などが挙げられます。

なお、個人事業主が営む業種によって異なるものの、必要経費の上限としては収入に対して50~90%までと設定されています。

個人事業主の経費にならないもの

確定申告では、どんなものでも経費にできるという訳ではありません。
例えば、プライベートで使う洋服やカバンなどの物品の購入費用や所得控除できる国民健康保険などの保険料、一部の税金は経費にはなりません。また、10万円以上の物品の購入費用は、償却処理を行う必要があるので経費にはなりません。

このように経費として認められないものがあるので、確定申告の際には経費になるものとそうでないものを区別しておく必要があります。

個人事業主の経費と領収書

個人事業主が負担した費用を確定申告で経費として確定させる場合、経費であることを証明するための書類が必要になります。
その書類のなかで代表的なものといえば、領収書です。支払い先や日付、金額、明細がわかる内容であれば認められます。万が一領収書がない場合は、レシートを残しておきましょう。

また、どちらもない場合には、請求書や納品書など第三者が発行した書類があれば確定申告の際の経費として証明できます。なお、紙媒体ではなく電子記録であっても経費としての証明は可能です。

個人事業主の経費と税金の関係

会社設立,税金

個人事業主が確定申告の際に経費にできる税金には、事業税や印紙税があります。固定資産税や自動車税は、業務用として認められる部分は経費に該当します。

一方で、個人事業主が支払った所得税や住民税、国民年金や国民健康保険の保険料は、確定申告においては経費として認められないため注意が必要です。

個人事業主は確定申告を税理士に依頼するべき?

ところで、個人事業主は自分で確定申告をした方がいいのでしょうか?それとも、税理士に依頼するべきなのでしょうか?

個人事業主自身のことであるため、自分で確定申告するべきではないか、という考えがあるかもしれません。しかし、自分で確定申告をするとなると、非常に手間がかかる上、個人事業主としての本業に割く時間が削られてしまいます。

一方、税理士に依頼すれば、手間をかけることなく確定申告ができますし、間違って申告することもないでしょう。ただし、税理士に支払う費用が発生するので、その点を留意する必要があります。
次に、個人事業主が確定申告を税理士に依頼すると、どのくらいの費用がかかるのかを解説いたします。

税理士に依頼する場合の費用相場

まず、白色申告の場合には5~10万円程かかり、青色申告の場合にはその2倍程度の費用がかかります。
なお、個人事業主の青色申告の場合には、売上の規模や記帳代行の依頼有無によっても変動します。税理士に確定申告を依頼する際には、まずはどのくらいの費用がかかるのかを確認しておきましょう。

個人事業主の確定申告書の書き方

個人事業主が確定申告する場合、白色申告と青色申告では確定申告書の書き方が変わります。
個人事業主が青色申告をすると、30万円未満の費用については経費に計上できます。また、従業員である家族に支払う給与を専従者給与として事業経費に計上することができます。

ここでは、確定申告書の書き方を白色申告と青色申告の場合に分けて見ていきます。

白色申告の場合

個人事業主が白色で確定申告を行う場合は、税務署に事前に「白色申告で行います」などと申し出たりする必要はありません。
白色申告の場合に必要な書類をみていきましょう。

白色申告に必要な書類

個人事業主が白色申告する場合には、売上や経費、所得金額と、売上先や仕入先などを記載する「収支内訳書」が必要になります。
また、事業収入と所得控除額、源泉徴収税額を記載する「確定申告書B」が必要です。この確定申告書Bは青色申告でも必要となります。

青色申告の場合

個人事業主が青色で確定申告を行う場合には、税務署に事前に「青色申告で行う」と申し出る必要があります。個人事業主が「青色申告承認申請書」を所定の期限までに提出すると、青色申告を行うことが認められます。

青色申告に必要な書類

個人事業主が青色申告する場合には、白色申告と同様に「確定申告書B」を提出します。その際に、「所得税青色申告決算書」を一緒に提出します。これには、売上や経費などをまとめた損益計算書の内容と、資産や負債をまとめた貸借対照表の内容を記載します。
また、10万円を超える事業用品を購入して減価償却する場合には、その内容を申告することができます。

個人事業主が確定申告をしないとどうなる?

個人事業主で年間38万円以上の所得がある場合には、確定申告の義務が生じます。
それでは、もし義務のある個人事業主が確定申告をしないと、どうなるのでしょうか?

ペナルティとして、2つの税金が新たに課されます。納付期限までに納めなかったときに課される「延滞税」と、確定申告期限までに申告をしなかったときに課される「無申告加算税」です。

また、個人事業主が確定申告する義務があるにもかかわらずそれを怠った場合には、「ほ脱罪」に問われる可能性があります。ほ脱罪に問われると、懲役や罰金が課されることがあります。

個人事業主は確定申告に会計ソフトを使った方がいい?

確定申告では多くの取引をまとめて申告するため、個人事業主が独自に行うとなると、非常に多くの時間がかかってしまいます。
また、青色申告で確定申告を行う場合には、損益計算書や貸借対照表の提出が必要となるため、知識の乏しい個人事業主が一人で行うのには限界があります。

そこで便利なのが会計ソフトです。会計ソフトで日々の仕訳を入力していけば、個人事業主が確定申告する際に必要な書類を自動的に作成してくれます。独自で行うよりも時間をかけずできるので、確定申告の必要がある個人事業主は検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

個人事業主の確定申告は必ず行うものとして義務づけられていますが、そう簡単にできるものではありません。
個人事業主にとって確定申告は、お金の流れを正確に把握するための重要な業務です。税理士や会計ソフトなどを活用して、必ず正確に行うようにしましょう。

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