会社を設立する時の印鑑証明書について取得方法まとめ

会社を設立する手続きでは、登記申請書、定款、払込証明書など準備するものがたくさんあります。

今回はその中から「印鑑証明書」について、いつ必要になるのか、また何枚用意すれば良いのかなどについてご紹介していきます。

会社設立の手続きに関して、詳しくは「会社設立の手続きを自分でやる方法は?7つのステップを徹底解説」をご覧ください。

1.会社設立における印鑑証明書

印鑑証明書とは、登録した印鑑が、間違いなく地方公共団体に登録されているものであることを証明するためのものです。

不動産や自動車などの売買、公正証書を作成したりする時などに必要になる、大切な証明書です。

「本人が登録した印鑑」であることを地方公共団体が保証してくれるものが印鑑証明書ということになります。

会社を設立する手続きの中では、発起人と取締役(※)の印鑑証明書が必要になります。

  • 発起人:会社設立当初の株主であり、会社の設立を企画し中心となって手続きをしていく人
    発起人は1名以上必要で、必ず1株以上を引き受けなければなりません。また、会社の憲法とも言える定款の認証や、会社の組織形態、取締役を誰にするかなど、会社設立にかかる全てのことを決定し企画していきます。
  • 取締役:会社の経営を株主から委任され、業務執行に関する意思決定を行う人。
    会社の登記簿にも取締役として登記されます。
    発起人自身が取締役になることも可能です。

会社設立においてこれらの印鑑証明書が必要になるのは、公証役場で定款を認証する時と、法務局に登記申請する時の2回になります。

また、会社設立後には、不動産の売買契約や所有権の移転登記を行うとき、取引先との契約書類に実印の押印を求められたときなどに印鑑証明書が必要になります。

1-1.公証役場での定款の認証

会社の憲法とも言える定款の認証は公証役場で行います。

定款認証の時には、発起人の印鑑証明書の提出が必要になります。

定款には、発起人の実印を押印する必要がありますが、発起人の実印が本人の物かを確認するために印鑑証明書が必要になるというわけです。

また、定款には発起人全員が押印しますので、発起人全員の印鑑証明書が1通ずつ必要になります。 

1-2.法務局への登記申請

法務局に登記申請書などの書類を提出する際、取締役の就任承諾書も一緒に提出します。

取締役の就任承諾書とは、会社の役員に就任することを承諾したと証明するための書面です。

取締役は、会社から委任を受けて役員となるので、就任する際には承諾が必要になります。取締役が本当に就任を承諾しているのかどうかを調べるために、取締役の印鑑証明書の提出が必要になるというわけです。

ただし、定款に設立時取締役および代表取締役の選任・選定の記載があり、尚且つこれらの者が発起人でもある場合には、就任承諾書の作成は不要になります。

また、取締役会を設置するかどうかによっても提出する印鑑証明書が異なります。

  • 取締役会を置かない場合:取締役全員の印鑑証明書が1通ずつ必要
  • 取締役会を置く場合:代表取締役の印鑑証明書1通のみ必要

1-3.合同会社の場合は?

会社を設立する時に、多くの人は株式会社を思い浮かべると思いますが、株式会社以外の会社形態として合同会社というものもあります。

合同会社は、出資者と経営者が異なる株式会社とは違い、出資者と経営者が同一で、出資者全員が有限責任社員であるという特徴があります。会社経営に携わる人のことは社員と呼びます。

合同会社の場合、公証役場での定款の認証は必要ないため、印鑑証明書の提出も不要になります。

一方、法務局への登記申請は必要です。

合同会社の場合は、社員が何人いようとも、必要な印鑑証明書は代表社員の分1通だけとなります。

2.印鑑登録〜印鑑証明書取得の方法

地方公共団体から印鑑証明書を発行してもらうためには、まず印鑑登録をしなくてはなりません。

印鑑登録とは、「自分だけの印鑑」を地方公共団体に登録することを言います。

また、印鑑登録された印鑑のことを「実印」と言います。

2-1.自分だけの印鑑を作る

登録する印鑑は、法的効力の高いものですから、「自分だけの印鑑」をハンコ屋さんなどで作ってもらいましょう。印鑑は、チタン、黒水牛や薩摩本柘など、材質によって金額が違いますが、男性用は10,000円前後、女性用は9,000円前後が相場と考えてください。

登録する印鑑は、どんなものでも良いというわけではありません。

役所によって取り扱いは異なりますが、大量生産されている三文判や、ゴム製の印面で印影が変形してしまう可能性のあるシャチハタを登録しようとしても、認められることはほとんどありません

印鑑証明書は、不動産や自動車など金額の大きい買い物をする時などに必要な大切な証明書なわけですから、誰でも簡単に手に入れることができるような三文判などでは、取引に対する危険が大きすぎるからです。

2-2. 正式な住所を登録する

ハンコ屋さんで作った「自分だけの印鑑」を役所に登録することで印鑑登録自体は終了になります。

多くの場合、役所の市民課(区民課、町民課等)の窓口に登録の申請をすることになります。
登録する際には、

  • 公的な身分証明書(パスポートや運転免許証など)
  • 作成したハンコ
  • 登録するための手数料

が必要になるので忘れずに持っていくようにしましょう。

印鑑を登録する際に注意しなければならないのが、住所の記載です。
印鑑証明書の提出が必要になる場面では、提出する書類に書く住所と印鑑証明書の住所が必ず一致しなければいけないのです。

そのため、印鑑登録する時には、本来、「〇丁目101番地」であるものを「〇-101」としたり、マンション名などを省略したりせず、正式な住所を一字一句違わないように登録するようにしましょう

2-3.印鑑証明書を取得する

印鑑を登録した後は、地方公共団体で印鑑証明書を取得することができます。

印鑑登録を終えると、役所から印鑑登録カード(印鑑登録証)がもらえます。

印鑑証明書を取得する際には、印鑑登録カード(印鑑登録証)と必要事項を記入した印鑑証明書交付申請書を役所の担当窓口に提出します。その際、発行枚数も記入しましょう。

自治体によっては、自動交付機やコンビニで交付しているところもありますので、事前に確認しておくと良いでしょう。

なお、公証役場での定款認証の際に必要となる発起人の印鑑証明書および法務局への登記申請の際に必要となる取締役の印鑑証明書は、どちらも提出日から3ヵ月以内に取得したものでなければなりません

4.まとめ

以上、会社設立における印鑑証明書が必要なタイミングと枚数についてご紹介してきました。

要約すると、次のようになります。

  • 株式会社の場合は、公証役場に提出する分として、発起人全員の印鑑証明書が各1通ずつ必要になる。
  • 法務局に提出する分として、取締役会を設置する場合は、代表取締役の印鑑証明書が1通、取締役会を設置しない場合は、取締役全員の印鑑証明書が各1通ずつ必要になる。
  • 合同会社の場合は、定款の認証が必要ないため、公証役場に提出する印鑑証明書は不要となり、法務局に提出する代表社員の印鑑証明書が1通のみ必要になる。

この記事が、会社を設立する時の印鑑証明書でお困りの方の参考になれば幸いです。

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