会社設立時の法人登記の手順は?基本的な流れや申請方法を解説

会社を設立する際には、会社の基本的な情報を決定し定款を作成するだけでなく、登記手続きを行う必要があります

会社設立の登記手続きでは多くの種類の書類が必要となり、煩雑な手続きのように思われますが、具体的にはどのような内容になっているのでしょうか。

ここでは、

  • 株式会社設立時の法人登記の基礎知識
  • 手続きの流れ

を解説していきます。

1. 会社登記とは

会社登記とは、会社が法人として認められるために法律上必要とされている手続きです。

商取引上、重要とされる会社に関する事項を法務局に登録することによって、その内容が広く一般に公開されます。誰もが簡単に情報にアクセスできるようにすることで、会社の信用を確保すると同時に、取引の安全を図ることを目的としています。

会社登記が完了すると、法務局がその会社に関する登記簿謄本(登記事項証明書)を発行します。日本全国にある会社の登記簿謄本は、定められた手続きを行うことで誰でも簡単に閲覧・取得することが可能です。

【関連】会社の登記簿謄本ってどんなもの?必要な場面や取得方法を解説

1-1. 登記事項

株式会社が会社設立において登記すべき事項は、会社法911条3項で定められています。

登記すべき事項は、すべての株式会社において必ず登記しなければならない事項(絶対的登記事項)と、株式会社が定款などで定めている場合のみ登記すべき事項(相対的登記事項)に分類されます。

絶対的登記事項は以下のとおりです。

  • 商号
  • 本店および支店の所在地
  • 会社設立の目的
  • 資本金の金額
  • 発行可能株式総数
  • 発行済株式の総数ならびにその種類と数
  • 取締役の使命
  • 代表取締役の氏名および住所
  • 公告方法の定め

2. 登記手続きの流れ

一般的に、会社設立時の登記申請は、会社の創業者である代表取締役が行う場合が多いです。

しかし最近は、司法書士や行政書士といった会社設立の専門家が、本人に代わって設立手続きを行ってくれる代行サービスもあります

もちろんこのような代行サービスを利用すれば時間の節約にはなりますが、会社経営者として登記手続きの内容を把握しておくことは大切です。

ここでは、登記申請する際の流れを具体的に解説します。

2-1. 必要な書類を用意する

会社の設立登記を行う際にはいくつかの書類が必要となります。まずはこれらの書類を全て用意しましょう。

具体的には、

  • 登記申請書
  • 各種添付書類
  • 印紙貼用台紙

が必要です。
一通でも足りない書類があれば、登記申請を行うことができないため注意しましょう。

登記申請書

会社設立の際には、法務省が定めた雛形に沿って登記申請書を作成し、法務局へ提出する必要があります。

登記申請書に記載しなければならない内容は以下のとおりです。

  • 商号
  • 本店住所
  • 登記の事由
  • 課税標準金額(資本金の金額)
  • 登録免許税の金額(資本金の額の1000分の7。15万円に満たない場合は15万円と記載する。)

【関連】会社設立時に必要な登録免許税とは?金額や支払い方法を解説

また登記すべき事項に関して、オンラインによる事前提出またはCD-Rでの提出が必要です。CD-Rでの提出の場合、登記申請書にそのCD-Rを添付して提出する必要があります。

登記申請書は、法務省のホームページよりダウンロードできます。

添付書類

設立登記を行う際には、登記申請書にいくつかの添付書類を添付して法務局に提出しなければなりません。事前にきちんと確認し、設立登記に間に合うように準備する必要があります。

登記申請書に添付すべき書類は以下のとおりです。

  • 定款
  • 発起人の同意書
  • 代表取締役を選定したことを証する書面
  • 取締役、代表取締役および監査役の就任承諾書
  • 印鑑証明書
  • 印鑑届出書
  • 本人確認証明書
  • 取締役および監査役の調査報告書及びその付属書類
  • 払込みを証する書面
  • 資本金の額の計上に関する設立時代表取締役の証明書
  • 委任状(代理人に申請を依頼した場合のみ必要)

印紙貼用台紙

会社設立の際に支払う必要がある登録免許税を収入印紙で納付する場合は、算出された税額分の収入印紙を印紙貼用台帳に貼り付け、登記申請書とともに提出する必要があります。

会社設立の際には、登記申請書だけでなく、各種添付書類を不備なく添付し、法務局に提出する必要があります。内容になんらかの不備がある場合や、添付されていない書類がある場合は、再度準備して提出する必要があるので注意しましょう。

全てを用意するには時間がかかるため、事前にスケジュールを立てて作成し、内容が間違っていないかきちんと確認してから提出することをおすすめします。

2-2. 法務局への申請を行う

必要な書類を全て準備したら法務局へ申請します。

通常は代表取締役自身が行うのが原則ですが、司法書士に委任することも可能です。

申請方法については後述します。

2-3. 登記受付が完了する

登記の受付が完了すると設立手続きが終了します。

法務局に設立登記の申請をした日が会社の設立日となります。

ただし郵送での申請の場合は、郵便物が法務局に到着した日が会社設立日になることに注意しましょう。

会社設立日
法務局の窓口での申請 法務局で申請した日
オンラインシステムでの申請 オンラインシステムで申請した日
郵送での申請 郵便物が法務局に到着した日

3. 申請方法

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会社を設立する際には、必要な書類を添付した登記申請書を、会社の本店所在地を管轄する法務局に提出する必要があります。

管轄と異なる法務局に登記申請書を提出した場合、受け取ってもらえず正しい法務局へ再提出する必要があるためご注意ください。

会社登記の申請方法には、以下3つの方法があります。

  • 法務局の窓口で申請
  • インターネット申請
  • 郵送での申請

それぞれ具体的に紹介します。

3-1. 法務局の窓口で申請

法務局の担当窓口に直接提出する方法の場合、提出した書面に不備がなければ、約1週間〜10日で登記手続きが完了します。

提出した書面に何らかの不備があった場合、担当者から連絡入り、訂正・再提出が求められます。設立登記の申請を行う際は内容が正しく記載されているのか、添付書類がすべて揃っているのかを確認してから提出するよう心がけましょう。

3-2. インターネット申請

法務省が開設している「登記・供託オンライン申請システム」を利用し、インターネットを使って申請することも可能です。

申請内容に不備がなければ申請から3日ほどで登記手続きが完了します。

手続きに必要となるソフトウェアをパソコンにダウンロードして申請手続きを行う必要があるため、対応できるパソコンを準備する必要があります。

インターネット申請を行う場合、申請人の電子署名や手数料の納付が必要となります。詳しくは専用のホームページ(登記・供託オンライン申請システム)に記載があります。

3-3. 郵送での申請

登記に必要な書類を、管轄の法務局に郵送して登記申請する方法もあります。登記手続きは約1週間〜10日で完了します。

4. まとめ

会社を設立するにあたり、法人登記の手続きは欠かすことができない重要なステップのひとつです。

手続きの内容は煩雑で、面倒に感じるかもしれません。しかし、会社設立後も登記簿謄本の内容は一般にも広く公開されます。

会社の信頼性を判断する重要な指標の1つになるため、間違いや不備のないようにしっかりと作成する必要があります。

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